志望理由書の作成で、ユニバーサルな人工知能(URLを入力すればアクセスでき、不特定多数が使うタイプの人工知能。例:ChatGPT)を活用する際の注意点は二つです。
一つは、人工知能が批判や批判されうる記事を書くことを嫌がる点です。彼らは「〇〇主義に反対である」とか、そういう偏った内容の記事を書く事を積極的に避けます。――もしかすると、それは駄目な例ではないか? と思ったかもしれません。敵を作るような文章だろう、と。そういったものを書くと、対立する研究者が面接官だった時にとても不利ではないのか、と。それは誤解です。確かに圧迫面接に移行する可能性があります、けれど面接官は「〇〇主義に精通した上で批判しているか、どうか」を炙り出そうとしているだけで、「批判者(意見対立のある受験生)であれば自動的に不合格」というスタンスは原則として取ることができません。――ただ、△△を研究したい受験生が、当該分野の先生と真っ向から意見対立してしまうようだと、「その研究はウチでは出来ないから、受け入れられない」という審判が下る可能性は高いです。――しかしそれは志望大学の教員がどのような研究をしているのかを調べ、自分の研究テーマとの相性を確認するという事前準備が不足していたことが問題なのです。「何かを批判する記事自体、そもそも書くな」というのは大いなる間違いです。
もう一つは、人工知能が、貴方によって書かれた文章を批判する力が弱い点です。人工知能は真っ向から対立する具体的な理論を、ユーザ(人間側)に突き付けることを自発的にはしないように制御されています。――貴方が質問を工夫して、「真っ向から対立する既存のロジックがあれば教えてください」と入力しない限りはまず教えてくれません。だから最低限、「これは真逆の考え方があるだろうな」と自覚しておかないと、貴方は書いた文章への強い批判にありつけずに終わります。
大事なのは、反対意見を理解したうえで、それでもなぜ自分はその勉強をしたいのかを説明できることです。そもそも反対意見も糞も無いような当たり障りのない志望理由書を書いても仕方がないのです。――ただ、批判をしたり、批判をされれば得点が入るわけではありません。たとえば事実に反すること、要は嘘を沢山書けば、誰に対しても批判を浴びせられますし、貴方だって嫌でも批判を受けますけれど、それは悪い意味で批判されてしまっていますし、最悪「間違っている」と言われて、もう相手にされません。人工知能を頼るレベルの書き手はどんな分野にもいますが、純然たる事実を書き連ねて批判をしたり、他人の批判を買うのも相当な腕前を要するのです。むしろそこに一切至らないレベルの書き手にユニバーサルな人工知能はウケているとさえ言えます。使いたがる人の大半が、ファクトチェックが出来て便利だという感覚なのでしょう。


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