経営学

本気で勉強したいひとへエール

経営学の卒業論文が書きたい

これから経営学を本気で勉強したい人で、編入学試験の経営学分野の問題が解けないひと、困っているひとはいませんよ、と意見を頂いたことがあります。一人称で経営に取り組む意志があれば、自ずと見えて来るものばかり出題されるから、意志に任せて勉強していればどうということはない――そもそも編入学試験とはその分野の卒業論文が書きたいというお申込みのはずです。

黄金の参考書はない

筆者には二歳上の姉がいます。彼女は、小学生時代に埼玉大学教育学部付属中学校を受験しました。結果は不合格でした。当時の姉は、「試験当日までに四教科一冊の参考書を読破する」と言って、各ページの重要な所にマーカーを引いていました。社会科の参考書など、カラフルなページばかりになっていたのを覚えています。
結論を言えば、試験当日までに一冊の参考書を読破すればよいという感覚的なスケジュールはよくないと思います。編入学試験で、そのような黄金の参考書を一冊、見つけることを指して「だから情報戦だ」という感覚も非常にまずいと感じています。

よくある志望理由書にかかれる将来の夢

経済学・経営学分野を志望する受験生で「経営コンサルタントになりたい」という人は大勢いますが、筆者は邪推しています――世の中、具体的にこういった経営上の課題が存在していて、その中で特にこの問題を解決したいと感じている――そのメンタルに至る手前の受験生があまりにも多いのではないか。だから、異口同音に「経営コンサルタントになりたい」と述べて、そこから先の思考が停止しているのではないか。

典型的な経営学部生の話

筆者が神戸大学の一回生だった頃、経営学部二回生の先輩でバイトリーダーを務めていた方がいました――「クルーが育って嬉しい。しかし教育まで出来るメンバーが自分しかいない」と述べていたのを覚えています。丁度、学園祭の準備をしていた日の夕方で、学生のうちは勉強さえしていればいいと思っていた筆者でしたが、先輩は厚意できつねうどんを奢ってくれました――今から、二十余年前の事です。筆者は経営学部だから社会勉強でバイトをしているのだろうと思いました。確かに彼は経営学部の学生として典型的です。学生のうちに様々な業務体験をして、問題意識の肥やしにする――筆者は、彼から様々な漫談を仕入れましたが、きつねうどんをタダで食べるが如きものです。

用語集

一般常識

用語 解説
経営者 経営をしている人。株式会社において所有(オーナーである)とは、出資であり、株主として持ち株比率が高いことを言います。一株でも出資していればそのぶん所有しているとみなす考え方もありますが、経営者からみたステークホルダーとしての所有者とは現実的に大株主を言います。そのためには、大企業で株式を市場に上場しているから、経営者の持ち株比率が相対的に低下してくることを前提とします。これを「所有と経営の分離」と言います。特に経営に関心の薄く、経営能力のない資本家たちの持ち株比率が相対的に高いとき、経営の専門家である経営陣によって株式会社は経営されます。
経営 ヒト、モノ、カネを操って生きていくこと。経営学とは、社会科学の一分野であり、組織の経営を研究しています。組織とは、何らかの組織活動をしています。企業も組織であり、企業の組織活動は事業、営業や業務などです。経営とは、狭い意味では、企業が事業を営むことです。しかし広い意味では、力を尽くして物事に取り組むことや、工夫を凝らして建物を造ることなどを言います。確かに経営学の知見は、必ずしも企業でない組織にも援用されますから、事業、営業や業務ではない組織活動にも援用されるものです。
組織運営 会社経営とほぼ同じ意味。
組織活動 おもに事業のこと。事業とは、資本主義経済のなかで成し遂げたいと思い、はじめたこと。良質な製品を多くの消費者に届けたいという正義をもって打ち込む経営の実態。
業務 学生が任されそうな例を挙げると「電話応対」など。営業さんや課長が仕事を頑張るほど電話が沢山かかってくるが、最初に受け取るのは電話番、ここで電話番という業務(厳密には、……に対応する雇用)が創出されている。
コミュニケーション 会話。
経営上の配慮 例)地球温暖化対策(環境への配慮)/労働環境の改善(社会への配慮)/コンプライアンスの徹底(ガバナンス)
戦略 例)コンビニの新商品。
外部環境 税制、景気変動、経済成長、技術革新、日本人の趣向の変化、など。
市場 モノを売ったり、買ったりする仕組みがあること。外国のモノが日本で売買困難なのは、結論流通している絶対数が少なすぎるから(前段階的に流行ってないから)。例)ジャックルマンの腕時計は流行ると思いますよ、市場になると思います。
市場の成長性 流行りの動向。
(相対的)マーケットシェア 自分の会社の売上が世の中の何分の一なのか。

目標管理制度

用語 解説
組織目標 契約数、売上、マーケットシェアなど。
個人目標 主にモチベーション管理の一環で従業員が決める個人的な目標。課長が部下に日報を書かせるのも近いことだと思われる。
評価期間 月次目標であれば、その一か月間のこと。
経営目標 ※そのままの意味
業務目標 ※そのままの意味
目標の達成度 ※そのままの意味
業務目標達成のための自己統制 自分の行動を調整すること。学生がやりそうな例を挙げると「ストップウォッチを携帯する」など。

企業の社会的責任

用語 解説
ステークホルダー 利害関係者。
中核的責任 本業で果たすべき責任。
付随的責任 本業に付随する社会的不利益(煙害など)をなんとかする責任。
積極的責任 例)○○社は環境に優しいエコドライブを応援しています。チャラッッチャー♪

組織論

用語 解説
自主経営(セルフマネジメント) 社員が主体的、自立的、能動的に動き、働く組織のあり方。
事業部制組織 事業ごとに部署がある組織。
セクショナリズム 自部門の事情のみを考慮しその利益や権限を守るために行動すること
コンティンジェンシー理論 どのような状況でも最高のパフォーマンスを発揮するリーダーシップは存在しないという考え方のこと
機械的組織 官僚制的組織
有機的組織 非官僚制的組織
官僚制 階層構造。専門化、階層化された職務体系、明確な権限の委任、文書による事務処理、規制による職務の配分など。
ラインアンドスタッフ組織 ライン組織に、トップの業務を助けるためのスタッフ部門を設けた組織形態。
ライン組織 軍隊組織のように指揮系統が直系(上位者と下位者が直接結合している)、下位者は結ばれた上位者からのみ指揮を受ける。
スタッフ組織 スタッフ=作戦参謀。助言を働く組織。商品の企画や市場調査などは典型的なスタッフ部門の仕事とされる。

マーケティング

用語 解説
製品ライフサイクル 製品が市場に出てから売れなくなるまでの間の(典型的な)四つの様相を人間の一生のように説明したもの。導入期→成長期→成熟期→衰退期
PPM理論 市場成長率が高ければ(社内で)その事業へ投資するインセンティブがある。しかし最終的にマーケットシェアで競合他社に勝利する目的があるから、追加投資以前のマーケットシェアは経営判断材料である。

市場成長率 高 市場成長率 低
マーケットシェア高 花形:積極的に投資すべき 金の成る木:判断が悩ましいことも。その事業の利益を別の部門に回したいかも
マーケットシェア低 問題児:判断が悩ましいことも。その事業の利益を別の部門に回したいかも 負け犬:撤退が望ましい
コストリーダーシップ戦略 原価を抑えて、価格競争で勝利したり、価格を据え置いて多く利益を得たりして、競争優位を確立する戦略。
コストプラス方式(原価加算法) 原価に、一定の利益を上乗せして販売価格を決定する方法(サプライサイドが消費者に「請求する」という意味合いがある)
製品・市場マトリクス Aを売るとして…

Aの市場がある Aの市場がない
従来型を売る 市場浸透戦略 市場開発戦略
全く新しいタイプを売る 製品開発戦略 多角化戦略
セグメンテーション(市場細分化) 20代、30代、…、60代以上と消費者を区分けするなど。
ターゲティング どのセグメントを標的にマーケティングをするか。
ポジショニング ターゲットに対して適切な商品差別化を図ること。
ブランド戦略(イメージ戦略) ブランドイメージを形成して、モノを売るさいテコのように使うこと。♪京阪乗る人おけいはん♪
マーケティング・ミックス マーケティングの構成要素(Product, Price, Promotion, Place:何を売る?、いくらで売る?、どのように知ってもらう?、どこで売る?)とは、つまり何を売るか決めることもマーケティング戦略だし、どのように知ってもらうか決めることもマーケティング戦略だよ…そのうえで複数組み合わせることがマーケティング・ミックスである。
オムニチャネル 顧客がどのチャネル(店舗、ECサイト、アプリ、SNS、電話、チャット等)を使っても、一貫した体験で購買・問い合わせ・サポートを受けられるように、企業側がチャネルを統合して運用する考え方・仕組みです。
便益の束 顧客がある商品・サービスを買うときに得ている価値は単一ではなく、複数の便益(ベネフィット)の組み合わせ=束(bundle)として提供・知覚されるという考え方です。マーケティング(特に製品政策・ポジショニング)でよく使われます。
メディアミックス 複数のメディア(媒体・チャネル)を組み合わせて、同一の作品・ブランド・キャンペーンを展開し、相乗効果(認知拡大、理解促進、購買・参加誘導など)を狙う手法です。文脈によって、意味合いが少し変わります。
補完的価格 補完関係にある商品・サービス(=一緒に使われと価値が上がる組み合わせ)を前提に、片方(または両方)の価格を調整して、全体としての売上・利益・普及を最大化する価格設定のことです。マーケティング/価格戦略では、しばしば「補完財価格」「補完品を踏まえた価格設計」といった言い方もします。例)プリンター本体 × インク、ゲーム機 × ソフト、カミソリ本体 × 替刃、スマホ × 通信プラン、コーヒーマシン × カプセル これらは「片方が普及すると、もう片方の需要も増える」関係です。

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