例文とテンプレートで知る志望理由書の書き方

はじめに

 志望理由書を書くときは、「私はこういう体験をした」とか、「その際、こんな感じ方をした」とか、受験生のキャラクター性が分かる内容を盛り込んで貰いたいです。頭が良いかどうかは筆記試験で判別可能なので、人柄と熱意を知る手段として活用したいのが本音だからです。

ダメな例文

二年間、建築を学んだ結果、人と人との繋がりを考える機会が多く、興味を持った。そうしたコミュニケーションについて学ぶため貴学図書館学類を志望する。

何がダメなのか

エピソードが足りません。恐らくは「快適なコミュニケーションスペースを如何にデザインしていくか考える際に、そもそもコミュニケーションとは何かを考えさせられた」ということなのでしょうけれど……。どんな人物の影響を受けたか、どんな本の影響を受けたか、そういったことが一切書かれていないと、まるで勉強していない人と区別がつきません!

ありがちな例文

  • 一.編入学のきっかけ
  • 二.なぜ〇〇大学△△学部なのか
  • 三.入学後の学習計画
  • 四.卒業後の計画

昨年夏に帰省した地元の自治体の町おこしをきっかけに地域活性化に関心を持った。大学入学まで暮らしていた地元の過疎化や財政について以前から問題意識ではあり、問題に取り組む自治体を実際にみて自分も主体的に取り組んでいきたいと考えるようになった。地域活性化について、文学部所属の私は得意なことからはじめようと思い、まず歴史書を読みながら宿場町について学んだ。宿場町をテーマに選んだ理由は観光事業や流通業と地域活性化が結びつくと直感的に考えたからである。そうした勉学の過程でやはり経済学の素養が求められると気づき、秋に開講された一般教養科目の経済学関連の講義を受講した。そしてその後、地域経済論や流通論といった専門性の高い講義を履修したいと考えた。しかし在籍する□□大学には経済学部がないため編入学を志した。
特に貴学経済学部を志望する理由として、地域経済学関連の講義が多い点がまず挙げられる。また卒業後の進路として地方公務員になる卒業生が多い点も魅力的だった。また観光事業と地域活性化の相乗効果について研究している〇〇先生のゼミがあることも魅力的だった。
編入後は「地域経済論」「中小企業経営論」「流通論」といった専門科目を受講したい。また卒業研究では〇〇先生のゼミで論文を書き上げたい。
将来は地元で公務員となり、地元経済の活性化に貢献したい。

例文とテンプレートの紹介

高専から文系編入する学生

〇〇高専在学中に、社会科の授業のなかで、◇◇の話を聞いた。それで私は父親の家族的役割について△△はなぜだろうかと考えるようになった。そして大学に編入学しこれを研究したいと考えた。それが私の編入学のきっかけである。
具体的には〇〇に対する意識と現状を調べたいと考えている。そのうえで△△の必要性を考えたい。貴学では、家族社会学の授業を通して、日本に限らずアメリカなどの男性の家族形成の状況を学ぶことができる。また、〇〇の授業では、△△の関係を学べるため、自分の研究に適していると考えた。それが貴学を志望した理由である。編入学後の講義では◇◇の知識も身につけたい。
将来は貴学で学んだ知識や能力を生かし、地方公務員として人々の生活の質の向上のために働く人材になりたいと考えている。

大学院志望の学生

卒業後は大学院へ進学し、対象としては大学時代とは同様だが、より深い観点で研究したいため〇〇学の分野も学習し研究に取り入れようと考えている。具体的には〇〇を検証する時に用いられる△△などの理論を使い、なぜ◇◇だったのかを研究したい。

勉強会サークルがきっかけで政治史に関心を持った学生

私が〇〇大学に編入を志すきっかけは、在籍している歴史サークルの発表で政治外交史研究者の〇〇氏の△△を読んだとき、〇〇氏の通説とは違うエピソードに驚いたことだ。陸軍中央や関東軍は満州事変の前は中国主権下で権益を拡大する方針だったと主張したことに驚いた。その後私は政治外交史を学びたいと思ったが、在籍校では政治外交史の科目がないため貴学への編入を決意した。

メディア系に就職したい新聞をよく読む学生

現代の情報社会におけるメディアのあり方を学びたい。私がこう思うようになったきっかけは、米国から一時帰国した際、タクシーの運転手から、福島県で知人が原発事故の除染作業をしているという話を聞いたことだった。震災から数年を経過し、米国はもちろん日本でも福島原発の日常は殆ど報道されなくなっていた。しかし未だに大勢の方が高額の日当で除染作業をし、使われた莫大な防護服が放置されているというのだ。偶然聞いた話ではあったが衝撃を受けた。未曾有の事故に関するこのように深刻な問題は、日本はもちろん世界にも必要とされる報道である。これが抑圧されていることへの問題の大きさと、それを導いている力への怒りを感じた。他にも米国では大統領選でのフェイクニュースなどメディアのコントロールを直接感じる経験もしたし、株価急落を招いたユナイテッド航空の事件での米国と日本の報道の違いも興味深かった。

経営学部志望の学生の将来の展望

卒業後は貴学で培った専門知識をさらに深め、また企業が自社製品のブランディングを行う過程についての学術研究を進める目的で、貴学大学院進学を志望する。大学院が展開する講義には、ブランドを含むマーケティングなどが学べる環境が整っていることから、大学院でも関心のあるテーマについて学ぶことができると感じた。大学院ではどのようにすれば個性のある企業としてブランドを確立できるのかを企業、消費者、競合の各視点から研究していきたい。また、大学院では多角的な見方を養うためマーケティングの他、経営学、財務・会計、人事・組織、経済学などビジネスにおいて理解しておくことが望ましい周辺学問を網羅的に学ぶ予定である。そして現実のビジネスで活用できる知識や技能の習得し、MBAを取りたいと考えている。
大学院卒業後は学んだ知識を生かせる経営コンサルタントを目指している。日本の企業は製品や製造に関する技術水準の高さ、飲食・観光事業におけるサービスの質の高さは高く評価されているが、そうした技術や質の高さを販売に結び付けるマーケティングに問題がある。具体的には製品やサービス等のブランドが確立できないために、市場において存在感を発揮できていない。そしてブランドによって十分な差別ができていない企業は価格競争に巻き込まれている。たとえば、ファーストフードの代表であるハンバーガー業界では、マクドナルドの価格引下げにより価格競争が激化した結果、森永ラブなど価格競争についていけない企業が撤退した。またロッテリアも価格競争で敗れ、経営は徐々に悪化していった。一方で、モスバーガーは価格を高めに設定するだけでなく、注文後に作るスタイルを貫き、競合他社とは異なる特色を出すブランド戦略は成功した。このように同質競争に巻き込まれた場合、中小企業は大企業に太刀打ちできず、それらに対抗するためには価格より価値で選ばれるブランドづくりが必要不可欠である。また日本の企業の多くは中小企業であり、その中には上述したような価格競争にさらされ、苦戦している企業が多数存在する。小売業を例に挙げると、価格で奪った顧客は価格で奪われてしまうことや価格競争は模倣されやすく持続的競争優位性につながらないことなどにより、中小企業は過度な価格競争を避けるべきである。こうした企業の実情に鑑み、貴学そして大学院で身に着けた、知識やスキルを発揮して、企業の本来の魅力を発揮させ日本経済の発展に貢献していきたいと思っている。

英語系学科からの編入を志望する学生

高校時代から「修正資本主義」に関心を持ち、社会保障制度について学んでいた。その際、英語の学習も兼ねて英字新聞を読んでいた。これが高じて語学に強い関心を抱いたため大学では文学部英文学科に進学した。しかし学んだ語学を将来に活かしていくうえで語学以外の専門性を身に着けようと思った。そこでもともと関心のあった経済学を専門的に学びたいと思った。特に社会保障制度については、もしかすると社会福祉など実際に制度の恩恵を受ける人々の満足に注目すべきかもしれない。しかし政策課題として解決を図るうえで、私はプライマリーバランスなど財政の分野の問題として考えたい。

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